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W12ICPC-2 · 7.0公開済み

子宮内避妊器具(IUD)よる避妊

筆者の題名:受診理由としての子宮内避妊具の相談

W · 妊娠、育児、家族計画
別名
避妊用のリングを入れたい避妊器具のチェックをしてほしいリングを抜いてほしい

🧠 避妊器具に関する受診は、疾患の治療ではなく予防的処置や生殖健康管理を目的とする。 この受診理由は、特定の病気の診断に置き換えることなく、診療行為や相談そのものを記録する入口である。

疾患名ではない受診理由の整理

受診の状況 記録として捉える意味
器具の挿入や変更の希望 疾患に対する治療ではなく、家族計画や避妊を目的とした処置である
器具の位置確認や定期点検 異常所見の有無にかかわらず、器具の維持管理として発生する受診である
器具の抜去希望 妊娠希望や使用期間終了など、病態以外の理由で処置が必要になる
使用に伴う違和感や不安の相談 直ちに病気の診断を意味するものではなく、器具使用に伴う受診記録である

個々の受診理由をどの分類コードへ割り当てるかを、この表だけで判断するものでもない。臨床的には、子宮内避妊具を含む長時間作用型可逆的避妊法では避妊効果・使用期間・リスク・挿入や抜去の手順および受診を要する症状について情報提供し、開始前に月経歴・性交歴から妊娠を除外するとともに性感染症のリスク評価を行う1。また、強い腹痛や性器出血、血行動態の不安定さがある場合は直ちに救急外来へ紹介し、妊娠検査陽性で腹部圧痛・骨盤圧痛・子宮頸部移動痛がある場合は異所性妊娠の評価のため早期妊娠評価サービスへ直ちに紹介する2。

表示できる診断分布がない意味

今回の集計では、プライマリケア診療所および救急外来において加重推計100,000件以上、標準誤差が推計値の30分の1以下、かつ実標本30件以上という統計的提示基準を満たす第一診断カテゴリが存在せず、専門科診療所では集計そのものが行われていない。したがって、診断の頻度や順位を示す分布の表は描かれない。

避妊器具の相談は特定の疾患を発症した結果として受診するものではないため、確定診断名としての疾病コードが記録されにくい特性がある。また、提示基準を満たす診断がないことや集計が存在しないことは、この受診理由が現場で稀であることを意味しない。記録上の表示基準や診療録の入力習慣による影響が考えられる。

受診記録としての読み方の限界

集計結果に示されるカテゴリは受診時に記録された情報であり、病因や処置結果が確定したものではない。診療記録枠に未記録である受診理由は、その相談や問題が存在しなかった陰性所見を意味しない。

また、このデータは米国の調査に基づく記録であり、医療保険制度や避妊器具の入手・挿入手順が異なる日本やハンガリーなどの地域にそのまま移植することはできない。診療所と救急外来での記録の現れ方の違いについても、受診経路や診療体制の差として読み取るべきであり、原因を断定することはできない。

見逃し時の損失が大きい状態

頻度の高さではなく、見逃したときの損害と判断までの猶予で選んだ項目です。確率は併記しません。対応は、各ガイドラインが明示している内容だけを書いています。

  • 即時

    子宮内避妊具を使用中または挿入・抜去の相談で受診した女性に、血行動態の不安定さがあるか、または強い腹痛や性器出血、もしくは妊娠検査陽性かつ腹部圧痛・骨盤圧痛・子宮頸部移動痛のいずれかを認める場合

    異所性妊娠子宮穿孔・骨盤内炎症性疾患

    血行動態不安定または疼痛・出血に重大な懸念がある場合は直ちに救急外来へ紹介し、妊娠検査陽性で圧痛所見がある場合は早期妊娠評価サービスへ直ちに紹介する

  • 早期

    子宮内避妊具の挿入前または使用中に性感染症のリスクや感染徴候がある場合、または妊娠の可能性が否定できない場合

    性感染症・骨盤内感染症妊娠

    月経歴・性交歴から妊娠を除外し、性感染症のリスク評価および必要に応じた検査と治療を行う

参考文献・資料

  1. 1.Long-acting reversible contraception(National Institute for Health and Care Excellence・2019)Recommendations 1.1.2.1・1.1.3.1・1.1.3.4・1.1.4.2で、長時間作用型可逆的避妊法(LARC)を検討する女性には避妊効果・使用期間・リスクと副作用・開始および抜去の手順・受診を要する症状について書面および口頭で情報提供し、避妊法開始前に月経歴・性交歴から妊娠を除外し、性感染症のリスク評価と必要時の検査案内を行うと勧告していることを確認した。閲覧 2026-10-16
  2. 2.Ectopic pregnancy and miscarriage: diagnosis and initial management(National Institute for Health and Care Excellence・2026)Recommendations 1.4.1・1.4.7で、血行動態が不安定な女性や疼痛・出血の程度に重大な懸念がある女性は直ちに救急外来へ紹介し、妊娠検査陽性で診察上疼痛および腹部圧痛・骨盤圧痛・子宮頸部移動痛のいずれかがある女性は早期妊娠評価サービス(または時間外婦人科サービス)へ直ちに紹介すると勧告していることを確認した。閲覧 2026-10-16